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チベットの現状語る 記録映画「ルンタ」呉で上映会 出演者の中原さん

 中国の圧政に「焼身抗議」で抵抗するチベット人の記録映画「ルンタ」が13日、広島県呉市役所のくれ絆ホールで上映された。これに先だって、映画に出演する呉市天応大浜出身の建築家中原一博さん(63)が講演した。

 中原さんは1985年から、チベット亡命政府があるインド北部のダラムサラに住み、抵抗運動を支援している。講演では「焼身抗議は人権弾圧の実情を、非暴力で世界に訴える最後の手段だった」と説明した。

 映画は中原さんを案内役に、ダラムサラで亡命中のチベット人にインタビューを重ね、チベットでは焼身抗議をした人の足跡を訪ねる内容。会場では約200人が見入った。

 上映会は、中原さんと三津田高(呉市)で同期だった卒業生が企画した。同期の一人で呉市海岸の団体職員渡川雄志さん(64)は「チベット人の暴力に頼らない姿勢が、世界の平和を願うことと共通すると感じた」と話していた。(小笠原芳)

(2016年8月14日朝刊掲載)

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