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原爆ノー 世代超え誓う

 被爆から67年目の夏を前に広島市内で27日、原爆や平和について学ぶ二つの行事があった。原爆資料館(中区)は、本年度の中高生向けの連続講座ピースクラブをスタート。平和団体や研究者でつくる原爆遺跡保存運動懇談会は、被爆建物を巡るフィールドワークを開いた。(藤村潤平、新本恭子)

 11年目となるピースクラブには29人が参加。初日に講演した広島平和文化センターのスティーブン・リーパー理事長は「皆さんのように平和を思う人に核兵器廃絶のリーダーになってほしい」と呼び掛けた。

 講座は来年3月まで12回続き、8月6日には原爆資料館で「原爆の子の像」のモデルになった佐々木禎子さんをテーマにしたポスター展を開く。県立広島商業高3年の尾崎佳奈美さん(18)=中区=は「国内外から訪れる人に、広島で起きたことを伝えたい」と意気込んでいた。

 原爆遺跡保存運動懇談会のフィールドワークには25人が参加した。爆心地から約1・4キロの広島逓信病院旧外来棟(中区)など7カ所を巡った。

 同病院では、副座長の高橋信雄さん(73)=東区=から被爆者救護の様子などについて説明を聞いた。中区の主婦吉田真理子さん(61)は「原爆の悲惨さをより実感できた」と話していた。

(2012年5月28日朝刊掲載)

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