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「黒い雨」 地域拡大「政治判断を」 広島市長、働き掛け強化

 広島原爆の投下直後に降った「黒い雨」をめぐり、広島市の松井一実市長は28日の記者会見で、国の援護対象となる指定地域の拡大を政治判断するよう、国会議員への働き掛けを強める考えを示した。

 市が要望してきた指定地域拡大の妥当性について、厚生労働省の有識者検討会が29日、報告書をまとめる予定。松井市長は「検討会では地域拡大に厳しい意見があった」と述べ、市の主張通り認められない公算が大きいとの見方を明らかにした。

 その上で、「問題は検討会の結論を受けて国がどう判断するかだ。拡大を政治的に判断するよう、言っていかないといけない。国会議員に働き掛ける必要がある」と強調した。(田中美千子)

(2012年5月29日朝刊掲載)

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