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核廃絶 児童らと道探る 山口でピースフォーラム

 「やまぐちピースフォーラム」が19日、山口市の県教育会館であり、専門家の講演や幅広い世代の質疑応答を通じて核兵器のない世界への道筋を考えた。

 講演した長崎大核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎センター長(65)は、オバマ米大統領の広島訪問を「感動的だが具体的提言に欠けた」と指摘。一方で米政権が、核攻撃を受けるまで核兵器を使わない「先制不使用」を検討している点は評価し、「日本は支持すべきだ」と訴えた。

 ただ、「核による報復を認めることにもなる。北東アジア非核兵器地帯など、核抑止に頼らない安全保障も必要だ」と注文した。

 柳井市など7市町による県版平和首長会議には子どもたちも参加。防府市の右田小4年倉重奈央さん(9)が「平和をつなぐために何をすれば」と尋ねると、田布施町の長信正治町長は「戦争の実態を知り、外国の友達をつくって」と答えた。首長たちは、継承したいことを書いた色紙を子どもたちに渡した。

 コープやまぐちなどの主催で、約270人が参加。中国新聞社が10人の被爆体験をまとめた平和新聞「学ぼうヒロシマ」も配布した。(宮野史康)

(2016年8月20日朝刊掲載)

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