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空襲証言映像 心に刻む 光市戦没者追悼式で上映

 山口県光市の戦没者追悼式が20日、同市島田の市地域づくり支援センターであり、太平洋戦争の戦没者の遺族たち約160人が参列した。終戦前日の1945年8月14日、学徒動員先の旧光海軍工廠(こうしょう)で空襲に遭った中村高等女学校(山口市、現中村女子高)の元生徒たちの証言を収めた映像作品が上映された。

 市川熙市長は「戦争という過ちを繰り返さないため、次の世代へ平和の尊さを継承する」とあいさつ。参列者は、祭壇に白菊の花を手向けて戦没者をしのんだ。

 光工廠の空襲では中村高等女学校の33人が犠牲になった。映像作品は中村女子高の同窓会が作成し、市に寄贈した。作品で証言した山口市幸町の山根君子さん(86)は「久々に光市を訪れ、空襲で亡くなった友人のことを思い出した。戦争体験を継承するために、多くの人に映像を見てほしい」と話していた。

 市内の小中高生でつくる「児童合唱団ひかり」は、オリジナル曲「永久(とわ)に響け!平和の歌声」など3曲を披露した。(高田果歩)

(2016年8月21日朝刊掲載)

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