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初の被爆証言に現実感 ガールスカウト 広島県外生徒ら平和学習

 ガールスカウト日本連盟(東京)の平和学習が21日、広島市中区の平和記念公園であった。東京、神奈川など8都県の小中高生たち約70人が参加し、被爆者の証言を聞いた。

 参加者は、12歳の時に爆心地から3.5キロの広島市江波町(中区)の自宅で被爆し、父母を亡くした笠岡貞江さん(83)=西区=に対面。「洗濯を終えて家に入ると突然、窓が光った。大きな音と爆風とともにガラスの破片が私に向かって飛んできた」と、71年前の記憶を語る笠岡さんの証言に耳を傾けた。原爆資料館も見学した。

 平和学習は、昨年の戦後70年を機にガールスカウト神奈川県連盟の中高生が企画し、初めて実現した。実行委員長の同県藤沢市の高校1年滝井芙美さん(16)は「原爆のことは教科書でしか知らなかった。被爆者の体験を直接聞き、もっと勉強したい」と話していた。(永山啓一)

(2016年8月22日朝刊掲載)

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