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山口県 福島の子に島の夏休みを 周防大島の住民団体が受け入れ

 周防大島町の住民団体「和田地域活性化協議会げんきや和(なごみ)」が、夏休みに福島県の子どもを初めて受け入れる。県外の市民グループと連携、本年度から5年間継続して取り組む予定。活動費は受け入れ側が負担するため、寄付金を募っている。(浜村満大)

 原発事故に伴う放射線の影響で、外で遊ぶ時間が制限された福島の子どもに、大島での体験学習を通して夏休みの思い出をつくってもらおうと企画した。小学4年生以上の子ども約20人を7月25日~8月3日の9泊10日の日程で受け入れ、旅館だった和の事務局に泊まってもらって活動する。

 砂浜で集めた流木や貝殻での写真フレーム作り、海水浴、発泡スチロールと竹製のいかだ作り、野菜の収穫などを体験。地引き網など地元の人や子どもと交流を図るプログラムのほか、広島市中区の原爆資料館や原爆ドームを見学する計画も立てている。

 4月に和や廿日市市のNPO法人、福島県田村市の住民団体など4組織で実行委員会を結成。交通費や体験に伴う費用計約200万円を負担することを決めた。

 福島県伊達市(旧梁川町)出身で和の事務局長佐藤哲夫さん(71)は「自然豊かな大島で福島の子に思い切り遊んでほしい。みんなで支援するという意味で寄付を呼び掛け、ボランティアも募っています」と話している。寄付は金融機関からの振り込みか、和内の募金箱で受け付ける。和Tel0820(75)1818。

(2012年6月2日朝刊掲載)

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