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はらさん作品 平和を願う 三次市君田 原爆絵本原画など29点展示

 広島県三次市君田町の詩画家はらみちをさん(88)が手掛けた、戦争や原爆をテーマにした絵本の原画、詩画を集めた「『平和を願う』作品展」が、同町のはらみちを美術館で開かれている。9月30日まで。

 はらさんが同館に寄贈した500点以上の作品の中から、29点を選んだ。被爆者が逃れた竹やぶを舞台にした絵本「ピカドンたけやぶ」の原画16点は初めて展示。イタチがきのこ雲から逃げ惑うシーンや、広島市内が火の海になった様子などを描いている。

 戦場の兄と無線で交信している様子を捉えた自作の児童書「南の島ルソンから」の表紙絵や、戦場と戦時下の家庭の苦しさを表現した詩画を並べている。「生命はあしたをめざしている」と太陽に向かって走る男の子を描いた詩画もある。

 平和について考えてもらう目的で同館が企画。友人と訪れた君田中2年の森滝恵哉(としや)さん(13)は「作品一つ一つに迫力があり、戦争を起こしてはいけないというメッセージが伝わった」と話していた。

 一般300円、高校生150円、中学生以下無料。午前9時~午後5時。休館日は9月20日。(八百村耕平)

(2016年8月24日朝刊掲載)

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