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被爆2世の参加求める 被団協方針

 日本被団協は6日、東京都千代田区のホテルで開いた定期総会で、被爆2世の積極的な活動参加を盛り込んだ本年度の運動方針を採択した。高齢化で担い手が減る各地の被爆者団体の活動を支えるため、2世に意識的に参加を働き掛けるよう強調している。

 2世で長崎原爆被災者協議会の柿田富美枝事務局次長(58)が長崎県内で先月、二つの2世組織が設立された経緯を話し、「被団協で具体的な活動を進めてほしい」と求めた。

 2世の活動に関しては、ほかにも5人が「被団協の中に全国組織を」などと発言。被団協の木戸季市事務局次長(72)は、2世問題が国への施策要望の論議にとどまっていたことを踏まえ、「委員会をつくり、具体的に対応したい」と応じた。

 運動方針では、核兵器の廃絶や原爆被害に対する「国の償い」とともに「原発ゼロ」の実現を六つの柱に挙げた。原発の段階的廃止や建設の中止、再稼働の阻止を明記。関西電力大飯原発3、4号機などの再稼働の見送りを求める特別決議も採択し、2日間の日程を終えた。(岡田浩平)

(2012年6月7日朝刊掲載)

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