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脱原発署名が722万超す 大江さんら国に提出へ

 作家の大江健三郎さんたち著名文化人が呼び掛ける「さようなら原発署名」の集約集会が6日、東京・日比谷公園であった。5日までに722万2297筆を集めたことが報告された。12日にも政府や国会に提出し、原発の計画的廃炉など「脱原発」の実行を迫る。

 署名は、原発の新規建設の中止▽高速増殖炉原型炉や核燃料再処理工場の廃止▽自然エネルギー中心の政策への転換―を求める内容。大江さんたち9人の「市民の会」が昨年6月に始めた。

 集会には約2300人(主催者発表)が参加。大江さんはあいさつで、福島第1原発の事故後、日本人に「原子力エネルギーは根本的に間違っている」との「モラル」が生まれたと指摘。「署名運動は根本的なモラルの力を持つ」と強調した。

 やはり呼び掛け人のルポライター鎌田慧さんは「もう一度事故が起きる前に原発を止めよう」と主張。関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に反対するアピールを採択した。

 大江さんたちは来月16日に都内で10万人規模の集会を計画。署名も目標の1千万人へ呼び掛けを続ける。(岡田浩平)

(2012年6月7日朝刊掲載)

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