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核軍縮へ 円卓会議開始 広島 4ヵ国識者ら道筋議論

 核兵器保有国を含むアジア太平洋地域4カ国の研究者や外相経験者たちが広島に集い、東アジアの核軍縮の道筋を探る円卓会議「ひろしまラウンドテーブル」が27日、広島市南区のホテルで始まった。広島県の主催で、29日まで続ける。

 川口順子元外相や核保有国の米国、中国の大学教授、韓国の元高官たち17人が出席した。メンバーの湯崎英彦知事は、核軍縮が停滞している現状認識を示して「当然のように語られる核抑止力が本当に必要なのかを問いかけて、タブーを廃した議論が必要だ」とあいさつした。

 初日の議論では、5人が世界の核軍縮の状況や北朝鮮情勢、中国の核戦力などについて問題提起。核兵器の役割や東アジアにおける核兵器廃絶へのプロセスをテーマに、非公開で意見交換した。

 県の「国際平和拠点ひろしま構想」の一環で2013年度から4回目。28日も非公開の分科会で討議を進め、29日の会議終了後、湯崎知事たちが記者会見して成果を報告する。

 関連行事として、県は29日午後3時15分から、中区の広島国際会議場で公開シンポジウムを開催する。円卓会議の出席者5人を招き、核兵器に頼らない安全保障の実現に向けてパネル討論する。事前の申し込みがなくても参加できる。(胡子洋、藤村潤平)

(2016年8月28日朝刊掲載)

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