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ヨウ素剤配布 本年度分開始 島根原発5キロ圏

 中国電力島根原発(松江市鹿島町)の事故に備え、甲状腺の被曝(ひばく)を予防する効果があるとされる安定ヨウ素剤の本年度の事前配布が28日、始まった。

 会場となった同町の鹿島ふれあい館には、23人が訪れた。「ヨウ素剤の効果は24時間程度であるため、避難直前に服用しないと意味がない」などの説明を県や市の担当者から聞いた後、3~12歳は1錠、13歳以上は2錠を受け取った。

 家族を含め4人分を受け取った近くの会社員山本訓久さん(62)は「持っているのは心強いが、使う機会がないのが一番だ」と話していた。

 原発5キロ圏で、昨年度始めた配布の際に受け取っていなかったり、新たに住民となったりした2859人と、既に受け取ったが13歳になった48人が対象。12月18日までにあと9カ所で配布する。

 市内の同30キロ圏の希望者と、5キロ圏外から圏内に勤務する人の計373人への配布も9月24日~10月2日、市内の3カ所である。(秋吉正哉)

(2016年8月29日朝刊掲載)

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