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オバマ氏折り鶴 長崎へ貸し出し 1羽、11月末まで展示

 広島市は1日、5月に市を訪れた米国のオバマ大統領から贈られた折り鶴4羽のうち1羽を長崎市に貸し出した。長崎原爆資料館で3日から11月末まで展示され、「核兵器なき世界」に向けた機運の醸成につなげる。

 オバマ氏が広島原爆資料館(中区)で、「核兵器のない世界を追求する勇気を持ちましょう」とのメッセージを記した芳名録に添えた赤い和柄の1羽。長崎原爆資料館の中村明俊館長が広島国際会議場(同)を訪れ、末定勝実・被爆体験継承担当課長から芳名録の複製とともに受け取った。

 長崎原爆資料館では入り口付近に展示。広島での訪問行事に招かれた長崎市の中学生とオバマ氏が握手する写真のパネルなども並べるという。中村館長は「オバマ氏が今回長崎には訪れなかったのは残念だが、折り鶴を通じて広島訪問に込められた平和と核兵器廃絶への思いを市民に感じてほしい」と話している。

 広島市はもう1羽を10月に米シカゴで開く原爆展に出品する。広島原爆資料館の展示はこの日から2羽になり、来年1月末まで続ける。(水川恭輔)

(2016年9月2日朝刊掲載)

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