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「脱原発」財団 祝島を視察 理事長 自然エネの取り組みなど

 原発依存を脱し自然エネルギーでの発電を推進する公益財団法人「自然エネルギー財団」(東京)のトーマス・コーベリエル理事長(51)が9日、中国電力の原発建設計画がある山口県上関町で、祝島の太陽光発電パネルによる電力供給への取り組みなどを視察した。

 スウェーデンのエネルギー庁長官だったコーベリエル理事長が、島の民家の屋根に設置されたパネルや農業などの産業を見て回った。7月に始まる再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に触れ、「自然エネルギーでの発電は、ビジネスとして地域の利益になり得る。そうなれば普及もする。祝島には成功例になってほしい」と述べた。

 島では、原発反対住民でつくる一般財団法人「祝島千年の島づくり基金」が、自然エネルギーによる島の電力供給100%を目指している。コーベリエル理事長を案内した同基金の山戸孝理事(35)は「地域が経済的に生きていく有効な選択肢と再確認した」と話した。(堀晋也)

(2012年6月10日朝刊掲載)

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