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平和誓う 折り鶴40万羽 山口のヒロシマデー 式典に200人参列

 山口県内で亡くなった被爆者を悼む「山口のヒロシマデー」の6日、山口原爆死没者追悼・平和式典が山口市江良の原爆死没者之碑の前であった。山口県原爆被爆者支援センターゆだ苑(山口市)の主催で、遺族たち約200人が核兵器廃絶を誓った。市中心部の商店街には折り鶴が飾られた。

 この1年間に遺族から希望があった8人を加えた計805人の死没者名簿と、2人の遺骨を納骨堂に納め、参列者は碑に菊の花を手向けた。長崎市で被爆した市川倭文枝(しずえ)さん(85)=防府市警固町=が「あの悲惨な思いを世界の誰にも味わってほしくない」と訴えた。

 山口市道場門前の商店街では、コープやまぐち(同市)が5日夜、アーケードに約40万羽の折り鶴とメッセージをつるした。組合員理事の倉益佐由美さん(54)=同市泉都町=は「見上げてきれいだと感じたら、鶴に込めた平和の喜びまでかみしめてほしい」と話した。12日まで掲げる。

 ヒロシマデーは、1973年9月6日に旧陸軍病院跡近くで被爆者の遺骨の発掘が始まり、翌年9月6日に碑が除幕されたのに合わせて呼ばれるようになった。75年から毎年式典が開かれている。(宮野史康)

(2016年9月7日朝刊掲載)

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