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画家高山博子さん インドの国立大で客員教授

■記者 迫佳恵

 日印文化の懸け橋に-。広島市南区の画家高山博子さん(50)が、11月からインド東部の国立タゴール国際大学で美術を教える。インドをテーマに制作活動を続ける高山さんは、「絵を通して貢献するのが私の使命」と意気込んでいる。

 被爆した母に、戦争の悲惨さや命の大切さを聞いて育った。27年前にインドへ渡航。貧しいながらも懸命に生きる人たちに魅了され、インド女性の姿を描き、生命力や生きる喜びを表現し続けている。

 自分の思想の源であるインドに恩返しがしたいと、芸術教育が盛んな同大学を昨年訪ねた。「日本の文化や平和のメッセージを伝えたい」との思いが通じ、客員教授として招かれることとなった。

 高山さんは25年間講師として勤めた母校の基町高(中区)に、日展の入選作品「昇華」を寄付し、紺綬褒章を受章した。「受章を励みに、インドでも文化や思想の発展に力を入れたい」と笑顔だった。

(2008年10月29日朝刊掲載)

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