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日中海洋協議始まる 広島 きょうガス田など議論

 日中両政府が海洋問題を幅広く話し合う「高級事務レベル海洋協議」が14日、広島市南区のホテルで始まった。偶発的な衝突を避ける防衛当局間の「海空連絡メカニズム」の早期の運用開始や、東シナ海のガス田共同開発の交渉再開などを巡り、意見を交わす。15日までの予定。

 日本から外務、防衛両省や海上保安庁、中国から外務、国防両省や海警局などの幹部たち計約80人が参加する。14日は、双方の幹部が少人数で話し合った。15日に予定する全体会議や個別テーマごとの会合の進め方について最終調整した。

 海洋協議は2012年5月に始まり5回目。前回は、15年12月に中国福建省アモイで開かれた。広島での開催は、安倍晋三首相と中国の習近平国家主席が今月5日に中国・杭州で会談した際に決まった。日本側は、東シナ海のガス田共同開発の交渉再開を目指す準備協議と位置付けている。

 ガス田共同開発を巡っては、両政府が08年に合意。交渉を進めていたが、10年の沖縄県・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件後に中断した。日本は、中国が合意に反して一方的に開発を進めているとして中止を求めている。(明知隼二)

(2016年9月15日朝刊掲載)

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