×

ニュース

日米高校生 平和語る 国連で初会議 原爆の怖さ共有

 日米の高校生ら約50人が平和をテーマに語り合う初の「高校生平和会議」が16日、ニューヨークの国連本部で開かれた。互いの国の立場を理解しつつ原爆の怖さを共有し、核兵器のない平和な世界について話し合った。 (山本慶一朗 ニューヨーク発)

 高校生はカナダ在住のサーロー節子さんが広島で被爆した体験を聞き、被爆の記憶を受け継ぐ方法なども議論。高校生のリース・グラハムさん(16)は「最初の一歩が重要。まずは友人や母に伝えたい」と話した。

 「日本軍が大勢殺したことをどう思うのか」。ある中国系の米高校生はこう切り出した。サーローさんは、どちらの立場でも「殺すことは悪いこと」と答え、抱きしめて泣き合う場面もあった。

 会議を企画した首都大学東京の渡辺英徳准教授は、被爆証言や古い町並みの写真をグーグルの地図ソフトに重ねて閲覧できるようにしたアプリで、被爆の全体像を世界に発信していることも紹介。若者も親しみやすく、多くの学生が協力しているという。

 広島女学院高1年の本藤悠理さん(15)は「若い世代も責任を持って署名活動などを頑張りたい」と話していた。

(2016年9月18日朝刊掲載)

年別アーカイブ