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「原発事故 検証が第一」 松江 福島の浪江町長が講演

 福島第1原発事故で避難指示区域となっている福島県浪江町の馬場有(たもつ)町長(67)が17日、松江市学園南のくにびきメッセで事故後の状況について講演した。市民団体「島根原発・エネルギー問題県民連絡会」が主催し、約180人が集まった。

 国や東電からの情報が不足して混乱した当時の様子や、町民が5年半も避難生活を続けている現状を語った。「事故が起きたら一斉に行動するので段階的な避難は難しい」と話し、実態を踏まえた広域避難計画の必要性を訴えた。

 中国電力島根原発(同市鹿島町)については「福島での事故の検証を終えずに再稼働すべきでない」と述べた。大田市長久町の公務員岡田宏さん(51)は「原発30キロ圏内に約47万人が住む地域でどう安全を確保するのか考えないといけない」と話していた。(西村萌)

(2016年9月18日朝刊掲載)

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