×

ニュース

ノモンハン事件 忘れない 語り継ぐ会 浜田で元兵士が証言

 旧日本軍と旧ソ連軍が1939年、旧満州(中国東北部)とモンゴル国境付近で武力衝突したノモンハン事件を語り継ぐ会が18日、浜田市殿町の浜田護国神社であった。元兵士の柳楽林市さん(99)=出雲市大津町=の証言を、集まった9人が聞き入った。

 大田市出身の柳楽さんは38年1月、浜田市の陸軍歩兵第21連隊に入り同7月、広島市の宇品港を出発。大連、ハルビンなどに移り翌39年7月、ノモンハン事件の戦闘で右腕を負傷した。44年から教員生活を送った。

 柳楽さんは「戦闘機、戦車が行き交い、大砲を撃ち合った。事件といわれて重要視されていないが、あれが戦争でなくて何が戦争だと思う。忘れてはいけない」と訴えた。

 遺族たちが04年から毎年開く会に参加する体験者は、14年から柳楽さんだけになっている。(森田晃司)

(2016年9月19日朝刊掲載)

年別アーカイブ