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規制委、安全性向上求める 島根原発 中電社長と意見交換

 中国電力島根原発(松江市)の安全性向上などをテーマに、原子力規制委員会の5人の委員と中電の清水希茂社長は21日、東京都内で意見交換した。昨年6月に発覚した低レベル放射性廃棄物の処理を巡る虚偽記録問題について、規制委側は全社で再発防止に取り組むよう求めた。

 清水社長は、管理システムの改善などの虚偽記録問題を受けた再発防止策に触れ「信頼回復に全力で取り組む」と述べた。これに対し、更田豊志委員は「ミスではなく作為があった。一個人の問題で済ませてはいけない」と注文した。

 他の委員も「ささいなことでも信頼は失われてしまう」「社員一人一人が自らの痛みとして受け止めてほしい」などと発言した。

 地震や津波の審査を担当する石渡明委員は、島根県で起きた過去の地震被害のデータを紹介。「トップとして危機感を持ち、対応してほしい」と述べ、自然災害のリスクをより認識するよう求めた。

 規制委は2014年から原子力施設を持つ会社のトップと意見交換を実施。中電は昨年5月以来、2回目の出席となった。(山本和明)

(2016年9月22日朝刊掲載)

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