×

ニュース

被爆者ら多様な表情 中区で米在住写真家展

 広島、長崎の被爆者や東京大空襲の被災者たちを撮影した米ニューヨーク在住の写真家ポーレ・サビアーノさん(38)の作品展が15日、広島市中区の広島パルコ本館西の空きビルを利用したギャラリーで始まった。入場無料。17日まで。

 2008年以降に撮影したモノクロのポートレート10点。広島の被爆者は医師の肥田舜太郎さん(95)、昨年7月に87歳で亡くなった沼田鈴子さんたち5人を紹介した。目頭を押さえたり空を見つめたりと、表情はさまざまだ。

 サビアーノさんは世界の戦争被災者を取材し、作品を通じて平和を訴えている。試みに賛同した知人の笛奏者河野友見さん(29)=安佐南区=が今回の展示を企画。被爆者の祖母がいる河野さんは「特に若い世代がアートを通じ、歴史に関心を持ってほしい」と願う。正午~午後8時。(田中美千子)

(2012年6月16日朝刊掲載)

年別アーカイブ