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ヒロシマ 風化させぬ 湯来・大竹・府中で慰霊式

 広島市佐伯区湯来町の市湯来福祉会館では、原爆死没者追悼式と平和を語る会が開かれ、町内の被爆者や遺族、湯来中の全生徒など約70人が出席した。

 湯来原爆被爆者の会の西耕三会長(86)は「あすを生きる世代のために、恒久平和の実現に努力するわれわれの責務を誓う」とあいさつ。会員の野地正人さん(88)が被爆2日後に広島市入りした際の光景を証言した。

 湯来中の生徒は地元の被爆者2人の体験談を朗読。「71年前の出来事を知り、平和について話し合おう」と呼び掛けた。

 大竹市立戸の市総合市民会館の原爆慰霊碑「叫魂」前では、原爆死没者追悼・平和祈念式典があった。遺族や地元の小中高生たち約300人が参列。小方小6年神崎凜奈さん(11)、小方中3年山口香織さん(14)、大竹高2年佐々木雄騎さん(16)が、5月のオバマ米大統領の広島訪問に触れ「ヒロシマを風化させないために、これからも学び続けたい」と誓いを述べた。

 府中町本町の河川敷にある原爆慰霊碑前では、町民ら190人が出席して慰霊式・平和祈念式があった。佐藤信治町長が「核兵器廃絶への取り組みを続ける」とあいさつ。府中中3年桑崎花音さん(15)、府中緑ケ丘中3年宮野夏碧さん(15)は「身近な平和をつくるよう心掛ける」と訴えた。(山瀬隆弘、松永景道、田中伸武)

(2016年8月7日朝刊掲載)

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