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ドクさん 平和公園訪問へ 今月 東広島で枯れ葉剤講演も

 ベトナム戦争中にまかれた枯れ葉剤の影響を受けた結合双生児「ベトちゃんとドクちゃん」のうち、弟のグエン・ドクさん(35)が10月、広島市中区の平和記念公園を初めて訪れる。東広島市に拠点を置く広島ベトナム平和友好協会が招く。

 ドクさんの来日は45回目で、広島県に立ち寄るのは初めて。計画では20日に到着。平和記念公園で原爆慰霊碑に花をささげる。原爆資料館も見学し、被爆の実態に触れる。協会のスタッフや広島大の学生が同行する。

 訪問に先立ち、協会へはドクさんからメッセージが届いた。「原爆投下で大きな惨害を被った広島は奇跡的な努力で美しい都市に変身した。歴史的な都市へ行くのを楽しみにしている」とつづっている。

 ドクさんは翌21日午後6時半からは、東広島市西条栄町の芸術文化ホールくららで、米軍が散布した枯れ葉剤の被害、2児の父親として生きる今の暮らしなどについて40分間語る。ベトナム人歌手の歌の披露もある。参加費1500円。先着250人。

 協会の赤木達男専務理事は「原爆の被害と同じく、枯れ葉剤の被害は今も続く。ドクさんに平和について発信してほしい」と期待している。協会事務局Tel082(423)7235。(新山創)

(2016年10月1日朝刊掲載)

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