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島根原発再稼働の判断 知事「規制委の発足前提」

 島根県の溝口善兵衛知事は19日の記者会見で、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の再稼働の判断について、原子力の安全規制を新たに担う原子力規制委員会の発足が前提になるとの考えを示した。「規制委が安全基準を出し、国民に(再稼働の)理解を求めるのが筋」と述べた。

 溝口知事は、9月までの発足が見込まれる規制委が、原発政策の推進とチェックの両方を担当してきた経済産業省から独立する点を評価。その上で、島根原発の再稼働には「(規制委が)安全基準の最後のチェックをし、政府が原発をどう進めるのか示すことが必須だ」と強調した。

 また、関西電力大飯原発(福井県おおい町)3、4号機の再稼働に向けた流れについては、電力需給の厳しさなど「関電の事情が大きく影響している」とし、島根原発とは枠組みが異なるとの認識も示した。

 島根原発1、2号機はともに定期検査で停止中。再稼働に欠かせないストレステスト(耐性評価)の提出時期について中電は、1号機が原子炉建物内の耐震化工事を終えた12月以降、2号機は「秋より早い時期」(苅田知英社長)としている。(樋口浩二)

(2012年6月20日朝刊掲載)

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