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米軍機騒音で4市町連携 廿日市など 北広島で初情報交換会

 米軍機とみられる低空飛行の目撃が多い廿日市、三次、北広島、安芸太田の2市2町は12日、低空飛行による騒音被害の情報交換会を北広島町役場で初めて開いた。米海兵隊岩国基地(岩国市)に2017年、最新鋭ステルス戦闘機F35Bが配備されるのを前に、飛行情報の共有を進めることなどを申し合わせた。(長部剛)

 4市町は、米軍の訓練空域で中国山地を横断するとされる「ブラウンルート」と、西中国山地の「エリア567」にかかる。情報交換会では各市町の副市長や副町長、担当課長たち9人が協議した。

 電話の呼び出し音に相当する70デシベル以上の騒音を自動計測する装置を置く廿日市市と北広島町は「16年度は、騒音の数値が前年度より低く、回数も減っている」と説明。場所により、回数がおよそ3~5割減ったとした。目視などで監視している三次市と安芸太田町でも目撃件数が減っていると報告があった。

 今後の取り組みとしては、低空飛行の情報共有のほか、各市町のホームページから他市町の関連情報を見やすくしていくことを確認。日米両政府や岩国基地に対する抗議、要請活動での連携も検討していく。

 県によると、米軍機とみられる低空飛行の15年度の目撃件数は前年度比115件増の1226件。うち北広島町713件▽安芸太田町203件▽廿日市市145件▽三次市34件―と4市町の合計が1095件に上り、全体の9割近くを占めた。

(2016年10月13日朝刊掲載)

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