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オスプレイ 西中国山地の飛行懸念 米の報告書を分析

 米海兵隊岩国基地(岩国市)への先行搬入計画が持ち上がっている米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイに関し、住民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」(同)は21日、基地周辺や西中国山地で低空飛行や夜間飛行が頻繁に行われるとの分析結果を発表した。

 桑原清事務局長たちが米軍普天間飛行場(沖縄県)へのオスプレイ配備に向けて米側が作った環境審査報告書を分析、広島県庁で説明した。報告書が岩国基地でも夜間訓練や低空飛行をすると明記した点を挙げ、「(現在の米軍機の訓練ルートである)西中国山地での夜間飛行も想定される」と懸念した。

 また、報告書が岩国基地での訓練を「分遣隊の展開」と表記している点に着目。「単なる立ち寄りや滞在とは違う。基地周辺の住民を危険な戦略に巻き込むものとして理解するべきだ」と強調する。

 オスプレイの配備をめぐって防衛省は11日、岩国基地に先行搬入する米軍の方針を山口県や岩国市に伝達。一方、オスプレイは13日、米フロリダ州で墜落事故を起こし、山口県は先行搬入の棚上げを要請した。(野崎建一郎)

(2012年6月22日朝刊掲載)

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