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中国人労働者 住民らが追悼 広島県安芸太田

 戦時中、安芸太田町の安野発電所の建設工事で強制連行された中国人労働者を追悼し、日中友好を誓う集いが16日、発電所近くの石碑前であった。

 9回目となる集いには、元労働者の家族や住民たち約80人が参列した。中国・天津市の張振侖さん(59)が、高齢で参列できなかった義父で元労働者の邵義誠さん(91)の代理で出席し「後世に歴史を伝え両国の友好をさらに広めていきたい」とあいさつ文を代読。参列者は石碑に献花した。

 工事では、1944年に360人が強制連行され過酷な労働などで29人が亡くなった。広島市の被爆体験伝承者の永原富明さん(69)=呉市=は「原爆の被害と強制連行の加害という両方を見る大切さを実感した」と話していた。

(2016年10月17日朝刊掲載)

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