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原爆投下前後のヒロシマを英語劇で再現 中学生 1日に上演

■記者 山本秀人

 廿日市市の大野東中の生徒たちが11月1日にある文化祭で、被爆の惨状を訴える英語劇を演じる。総合学習で学んだ被爆体験などをもとに創作した。

 タイトルは「ヒロシマ」で3部構成。3年生101人が全員で演じ、3クラスが1部ずつ担当する。原爆投下前、戦地に赴いた父の身を案じる母と娘の姿から物語は始まり、原爆投下直後の救護所の惨状や被爆3日後に走り始めた路面電車、原爆の子の像の建立などをたどっていく。

 同中は「国際理解ヒロシマ学習」と題した授業の一環で7月、被爆者の高橋昭博・原爆資料館元館長の体験を聞いた。「憎しみは憎しみしか生まない」との言葉に感銘を受け、「外国の人たちとも理解し合いたい」と英語劇に取り組むことにした。米国出身のジョー・サボーナ講師(25)らの指導で、仕上げの練習に励んでいる。

 当日は午後1時15分から同校体育館であり、一般の来場も可。被爆直後の救護所で教え子を捜す教師役を演じる大野駿君(15)は「多くの人たちに、原爆の恐ろしさと平和の大切さを伝えたい」と話している。

(2008年10月30日朝刊掲載)

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