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映画人襲った虐殺の悲劇 「シアター・プノンペン」広島で上映中

 1970年代後半、ポル・ポト政権下のカンボジアで起きた大虐殺では、とりわけ知識人や文化人がターゲットにされ、多くの映画監督や俳優も犠牲になった。公開中の劇映画「シアター・プノンペン」は、その歴史を下敷きにした一編だ。

 舞台は現在のプノンペン。主人公の女子大学生が、ふとした偶然から、自分の母がかつて映画俳優だったと知る。フィルムの一部が失われた母の出演作の「撮り直し」を思い立った主人公は、親の世代を襲った悲劇の闇の深さに向き合っていく。

 ソト・クォーリーカー監督は、カンボジア映画界初の女性監督という。広島市西区の横川シネマで31日まで上映中(休映日あり)。

(2016年10月18日朝刊掲載)

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