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核軍縮「展望共有を」 ノルウェー外相 広島の原爆慰霊碑訪問

 ノルウェーのブルゲ・ブレンデ外相が18日、広島市中区の平和記念公園を初めて訪れた。原爆被害の実態に触れた上で、核拡散防止条約(NPT)の枠組みの中で核軍縮を進める重要性を強調した。

 ノルウェー政府は、核兵器の非人道性に関する国際会議を2013年3月に初開催。ただ、ことし8月の核軍縮の進展を目指す国連作業部会では、核兵器の法的禁止に向けた交渉入りを国連総会に勧告する報告書案の採決を棄権した。ブレンデ外相は平和記念公園で記者団に「核兵器のない世界への展望を共有するべきだ。NPTの傘の下での核軍縮の重要性を強調したい」と述べた。

 16日に公務で来日し、この日は市役所で松井一実市長に面会。核兵器の法的禁止を議論する環境づくりを求められた。広島平和文化センターの小溝泰義理事長の案内で原爆慰霊碑に献花し、原爆資料館を見学。広島国際会議場では、被爆者の証言を真剣な表情で聴いた。(和多正憲)

(2016年10月19日朝刊掲載)

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