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米原爆展 朗読でノーモア 平和祈念館派遣 2人、情感込めリハーサル 広島市中区

 米シカゴで開催中の原爆展へ国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(広島市中区)から派遣される朗読ボランティア2人が20日、英語で被爆体験記と原爆詩を読み上げるリハーサルを同館でした。原爆被害の実態と被爆者の願いを伝える決意を新たにした。

 同館の朗読会で活動している桂幾子さん(56)=安佐北区=と山本真由美さん(53)=呉市。広島、長崎両市が日本文化会館で開いている原爆展の会場で29日に、原爆体験記1編と原爆詩5編を読む。26~28日にはシカゴ、ロヨラ、デュポールの3大学でも朗読する。

 この日は外国人観光客ら約40人を前に予行演習。「母と祖母がガレキの向こうに見えなくなっていく」「弟は、僕に 水 水といった」と、情感を込めて読み上げた。

 祈念館が海外に朗読ボランティアを派遣するのは初めて。「体験記と詩に刻まれた『二度と繰り返してはいけない』という心を伝えたい」と桂さん。山本さんも「平和のために微力でも役に立ちたい」と力を込めた。(水川恭輔)

(2016年10月21日朝刊掲載)

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