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フクシマ5年 放射線の影響は 専門家ら公開講座 26日広島

 原爆被爆者の健康影響調査や、福島第1原発事故を受けて始まった福島の県民健康調査に携わる専門家らによる市民公開講座「広島・長崎が5年目の福島に贈るメッセージ~被ばく者に寄り添っての健康見守りと科学調査の調和点~」が26日午後6時半、広島市中区のJMSアステールプラザ中ホールである。

 広島県被団協の坪井直理事長(91)が、自らの被爆体験とともに、どんな思いで被爆者の健康影響調査に協力してきたかを語る。福島の子どもの甲状腺検査を担当する福島県立医科大の緑川早苗准教授は、県民の健康の「見守り」を続ける上での問題について述べる。放射線影響研究所の児玉和紀主席研究員と、大分県立看護科学大の甲斐倫明教授は、原爆被爆者調査の意義や今後の課題を説明する。

 日本放射線影響学会が26~28日に開く第59回大会の関連行事として開催する。今年は、福島第1原発事故から5年の節目。拡散した放射性物質が健康にどんな影響を及ぼすかを巡り、専門家の間でも依然として見解が割れる中、被爆地広島に約500人が集い、研究成果を発表する。

 公開講座は無料。事前申し込み不要。大会運営事務局(近畿日本ツーリスト中国四国広島支店)Tel082(502)0909。大会の参加申し込みは既に締め切っている。(金崎由美)

(2016年10月24日朝刊掲載)

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