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日本提出の核廃絶決議案 国連委が採択 15年連続

 国連総会第一委員会(軍縮)は28日、核兵器廃絶への決意をうたった日本提出の決議案を採決し、賛成163、反対4(米国、北朝鮮、インド、イスラエル)、棄権6で採択した。決議は総会本会議に送られ、12月に正式成立する。採択は15年連続。

 昨年棄権だったイスラエルが反対に回り、フランスは棄権から賛成に転じた。英国、ロシアの賛成、中国の棄権は昨年と同じ。

 決議は、核拡散防止条約(NPT)の順守を求め、核廃絶への一層の取り組みを要請。7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)での合意を踏まえ「すべての核保有国が透明性ある方法で核兵器削減を実施するよう求める」の一文を新たに加えた。

官房長官「喜ばしい」

 国連総会第一委員会で日本提出の核兵器廃絶決議案が採択されたことについて、河村建夫官房長官は29日の記者会見で「核軍縮に向けた日本の決意とメッセージが国際社会に支持されたもので喜ばしい」と歓迎した。

 核兵器のない世界を「現実的かつ漸進的な取り組みを通じて目指す」のが日本政府の基本的な考えと説明。「さらに幅広い理解と支持が得られるよう努力する」と決意を示した。

(共同通信2008年10月28日配信、10月30日朝刊掲載)

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