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岩国市長、F35B視察 米ユマ基地 安全性を重点確認

 岩国市の福田良彦市長は24日(日本時間25日)、米アリゾナ州の米海兵隊ユマ基地を訪問した。2017年1月以降、同隊岩国基地(岩国市)へ16機が移る計画の最新鋭ステルス戦闘機F35Bの運用状況を視察し、米国外で初配備となる機種の安全性を重点的に確認した。11月2日に開く市議会全員協議会で、受け入れについての市の考えを表明する。 (ユマ(米アリゾナ州)発 野田華奈子)

 福田市長と外務、防衛両省の職員たち計9人が日本側から参加。F35Bの通常着陸と速度を下げた着陸、垂直着陸の3パターンの飛行をユマ基地内の滑走路近くから見学した。F35Bを運用し岩国に配転予定の第121海兵戦闘攻撃中隊司令のJ・T・バルド中佐が、探知されにくい高度なステルス性を持つ特徴や、パイロットが十分な訓練を重ねて飛行の安全を確保しているなどと説明した。

 ユマ市のウィリアム・クラフト副市長とも基地内で会談。「基地のあるまち」という共通項を生かし、ユマ市の航空機関連産業を岩国でも参考にするなど協力していくことで一致した。

 福田市長は視察後、「通常の運用をリアルに見せてもらい、安全性についてはこれまでの国の説明にはない具体的な情報もあった。受け入れは総合的に判断したい」と述べた。

 配備計画は8月22日、外務、防衛両政務官が「機種更新」として山口県と岩国市に伝達した。福田市長が実機の飛行状況の確認を国に求めていたほか、9月末の市議会全員協議会でも国や市の現地視察の必要性が指摘され、日米間の調整を経て実施された。

(2016年10月26日朝刊掲載)

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