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パレスチナの苦難知って 広島県府中市出身の写真家 高橋さん 30日講演

 パレスチナ自治区で暮らす住民を撮り続ける府中市出身の写真家高橋美香さん(42)=さいたま市=の講演会が30日午後2時から、府中市府川町の市文化センターである。イスラエルとパレスチナの和平交渉難航で不安定な現地の様子を伝える。

 高橋さんは2000年以降、何度もパレスチナに滞在した。イスラエルと高さ8メートルの分離壁で隔てられた自治区は空爆に遭うなどし「行くたびに20代の男性が減っている」と指摘。「井戸は掘れず、農業も成り立たない」と先行きが見通せない状況を説明する。

 息子の死亡証明書と孫を抱えた女性に撮影を依頼されたが「簡単にシャッターを押せなかった」。「日本では死者数などしか語られていない」と、日常の暮らしにレンズを向ける。「日本と置かれた状況が違う中で人生を歩む人がいることを知ってほしい」と話す。

 講演会は国際ソロプチミスト府中の主催。入場料300円。事務局Tel0847(45)8200。(山崎雄一)

(2016年10月27日朝刊掲載)

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