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外国人に折り鶴手ほどき オバマ大統領寄贈 高まる関心

 外国人観光客に折り鶴作りを体験してもらうイベントが30日、広島市中区の平和記念公園であった。5月に広島を訪れたオバマ米大統領が折り鶴を作り、原爆資料館に寄贈した影響で関心が高まる中、観光客に平和への思いを新たにしてもらおうと、初めて開かれた。(樋口浩二)

 同公園内のレストハウス前に、15センチ四方の和紙を机に置いた体験スペースを特設。英語の案内看板を置いて、公園を訪れていた外国人観光客を呼び込み、ボランティアスタッフたちが隣で実演しながら手ほどきした。

 鶴の羽となる部分を内側に折り込むなど細かい作業に苦労する人もいたが、5~10分で完成。約3時間で欧米やアジア、オセアニア計20カ国の52人が参加し、作った折り鶴を持ち帰った。オーストラリアから家族4人で訪れたスコット・ブレックンリッジさん(34)は「少し難しかったけど、原爆ドームのそばで平和を願い鶴を折ったことは忘れない」と話していた。

 主催したのは、観光客誘致などに取り組む公益財団法人の広島観光コンベンションビューロー。「鶴を折る体験を通じ、広島滞在を心に刻んでほしい」としており、今後の定期的な開催も検討する。

(2016年10月31日朝刊掲載)

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