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中電 2年ぶり増益 16年9月中間 燃料費下落 通期も黒字予想

 中国電力が31日発表した2016年9月中間連結決算は、純利益が223億7200万円と前年同期より7・3%増え、2年ぶりの増益となった。島根原発(松江市)は停止中だが、原油安や円高で燃料費が下がり、4年続けて黒字を確保した。未定としていた17年3月期の純損益は3年連続の黒字予想を公表した。(境信重)

 中間決算では、石炭と液化天然ガス(LNG)、石油の燃料費を含めた原料費が前年同期に比べ371億円(13・6%)減った。15年3~7月に定期点検で止まっていた石炭火力の三隅発電所(浜田市)がフル稼働したことも増益に寄与した。

 売上高は5949億7200万円と4・2%減り2年連続の減収。夏の暑さで冷房需要が伸び、4~9月の販売電力量は1・6%増えたが、燃料費調整制度に基づき電気料金が下がった。4月の電力小売り全面自由化後、家庭向けの顧客流出は9月末時点で約5500件にとどまった。

 17年3月期は島根原発を再稼働しない前提とした。原油価格が上昇傾向に転じ燃料費が上がるとみて、純利益は110億円と減益を予想。売上高は1兆1930億円と減収を見込む。

<2016年9月中間決算>

企業名  売上高           純利益         配当(円)
中国電力 594,972(▲4.2) 22,372(7.3) 25(25)

(単位百万円、かっこ内は前年同期比増減率%、配当のかっこ内は前年同期実績、▲はマイナス)

(2016年11月1日朝刊掲載)

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