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ガタロさん4年ぶり絵画展 基町で働く清掃員 横川 川の風景に社会への思い訴え 広島

 広島市中区の基町ショッピングセンターで30年以上清掃員をしながら絵を描き続けるガタロさん(66)=安佐南区=が、4年ぶりの個展を西区横川町のギャラリー横川創苑で開いている。市内を流れる川の風景を題材に、地元への愛着と現代社会への危機感を表現している。15日まで。入場無料。

 市営基町アパートをバックに流れる本川など、水彩画を中心に45点を展示。川にごみが目立つようになったと憤るメッセージを添えたり、元安川と原爆ドームの風景に戦争反対のデモをする若者たちを描き加えたりした作品もある。額縁は段ボールで手作りした。

 子どもの頃、元安川などで魚釣りや水遊びを楽しんだというガタロさん。「川からの風景に加え、経済至上主義や軍備強化など政治や社会の変化も伝えたい」と語る。

 作品は3月から、午前4時に始める清掃の仕事を済ませた後、川を巡って制作した。午前11時~午後7時(15日は午後5時まで)。9日は休館。(田中謙太郎)

(2016年11月8日朝刊掲載)

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