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最優秀に中国監督作品 広島国際映画祭が閉幕 平和賞は「この世界の片隅に」

 広島国際映画祭は13日、コンペティションの最優秀賞ヒロシマ・グランプリに、中国のイエ・カイ監督(34)の「プレゼント」、新設したヒロシマ平和映画賞に、片渕須直監督(56)の「この世界の片隅に」を選び、閉幕した。

 観客賞も同時受賞した「プレゼント」は、難病の少年が車いすで冒険に乗り出す物語。広島市中区のNTTクレドホールであった表彰式でイエ監督は「前向きでポジティブなエネルギーを伝えられた」と喜びを語った。審査員特別賞には、フランスのポール・べッキアリ監督(86)の「儀式」が選ばれた。

 ヒロシマの心を発信する作品に贈るヒロシマ平和映画賞に輝いた「この世界―」は、全国の映画館で公開中。空襲や原爆に遭った呉、広島で、家族を支え続けた女性の姿を描く。片渕監督は「受賞できて光栄」と語った。映画祭には3日間で延べ1万1千人が訪れた。(余村泰樹)

(2016年11月15日朝刊掲載)

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