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メールで避難周知 原発事故想定 防災訓練 島根県など

 島根県は19日、中国電力島根原発(松江市鹿島町)の事故を想定した原子力防災訓練を原発30キロ圏の鳥取県、両県6市などと合同で実施した。14日の初動対応の確認に続く2日目で、避難指示を知らせる手段として緊急速報メールを初めて活用するなど、住民の広域移動に備えて訓練した。

 島根原発2号機で事故が発生し、外部に放射性物質が放出されたと想定。午前8時ごろ、避難を始めるよう伝える訓練メールを6市全域の携帯電話などに配信した。

 放射性物質が付着していないかを調べるスクリーニングでは、両県が会場に指定している公園や体育館のうち、出雲、安来、雲南市と鳥取県江府町の計4カ所で実施。国が定めた手順に従い、バスで移動してきた6市の住民計約630人を模擬検査した。松江市の約160人はその後、避難先に指定されている浜田市まで移動した。

 2日間で国や中電、自衛隊など延べ122機関の約4千人が参加した。出雲市内のスクリーニング会場を視察した島根県の溝口善兵衛知事は「(緊急速報メールは)携帯電話がそばにない場合もあるので、何回も配信するなど改善を図る」と述べた。(秋吉正哉、西村萌)

(2016年11月20日朝刊掲載)

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