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被爆樹伝える原爆の爪痕 広島市東・中区 専門家が案内 8ヵ所巡る

 被爆樹木を巡る催しが19日、広島市東区と中区であった。市内や府中町から約30人が参加し、身近に残る原爆の爪痕を学んだ。

 樹木医の堀口力さん(71)=西区=の案内で、神社など8カ所にある計23本を2時間半かけて見て回った。爆心地から1・8キロ離れた鶴羽根神社(東区)ではクロマツを観察。堀口さんが、被爆当時に熱線でえぐられた木の傷痕がいまだに残っていることを説明すると、参加者は熱心にメモを取ったり、木に直接触れたりしていた。

 中国四国博報堂と中国新聞社の共同企画「緑の伝言プロジェクト」の一環で、今回で11回目。府中町の会社員池田秀行さん(57)は「こんなに多くの被爆樹木があるとは知らなかった。専門家の話が聞けて貴重な体験だった」と話していた。(坂本顕)

(2016年11月20日朝刊掲載)

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