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　広島県の湯崎英彦知事は２日、米軍が沖縄に配備する垂直離着陸輸送機ＭＶ２２オスプレイを米海兵隊岩国基地（岩国市）に先行搬入する計画に反対する考えを表明した。森本敏防衛相に、先行搬入を当面中止するよう求める要請文を送付した。

　湯崎知事は、同機がモロッコと米国フロリダ州で墜落事故が相次いだことに「県民は大きな不安と懸念を持っている」と指摘。「国から懸念を払拭（ふっしょく）する具体的な説明はない」と批判した。

　米政府が、岩国に搬入した後の試験飛行を一時見合わせる方針を示した点にも「組み立てるだけならば搬入する必要はない。どこで運用するのかという展望もはっきりしない」と疑問を呈した。県庁で記者団に語った。（野崎建一郎）

（２０１２年７月３日朝刊掲載）