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被爆の恐怖 先輩が語る 広島女学院大

 広島市東区の広島女学院大は3日、同大の砂本記念講堂で原爆講座を開いた。前身の女学院専門学校を卒業した廿日市市の野村久子さん(83)が被爆体験を語った。

 約450人が聞いた。野村さんは爆心地から約1キロの十日市町近くを走っていた路面電車の車内で被爆した。黒い雨に打たれ、吐き気や寒気に襲われながら安佐南区長束に疎開していた母と姉のもとにたどり着いたことなどを話した。

 「核戦争に勝者はなく、あるのは人類の破滅のみ。核の脅威の下では人類の未来はありえない」と強調した。

 1年の谷川優里さん(18)は「核廃絶へのいちずな思いが胸に響いた。友人たちにも伝えたい」と話していた。

 原爆講座は1967年に始まった。10日も午後1時から、同講堂である。原爆遺跡保存運動懇談会の高橋信雄副座長が、平和を学び、伝える大切さなどについて話す。無料。(石井雄一)

(2012年7月4日朝刊掲載)

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