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被爆2世 写して108人 自身も2世 写真家吉田さん

 被爆2世の写真家吉田敬三さん(51)=東京都=が3日、広島市中区の世界平和記念聖堂で、母が長崎市で被爆した安佐北区のビオラ奏者沖西慶子さん(47)を撮影した。被爆2世108人を写す計画の締めくくりで、8月に都内で写真展を開く。

 沖西さんは学生時代、演奏などで同聖堂を訪れていた。この日は、母素子さん(77)と2人でファインダーに収まった。沖西さんは「母も私も元気に暮らしていることを伝えたい」と話していた。

 吉田さんの母も長崎市で被爆した。2003年、全国の被爆2世と出会う計画を開始。自身のホームページ(HP)で協力を呼び掛けたり、知人から紹介を受けたりして、モデルを探してきた。沖西さんは、テレビ番組で活動を知り、自ら協力を申し出た。

 写真展は「被爆2世 108人の肖像」と題して8月8~20日、東京都新宿区で開く。吉田さんは「被爆体験を受け継ぐ2世の役割は大きい」と話していた。(山田太一)

(2012年7月4日朝刊掲載)

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