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日の丸・君が代 白熱議論 西区で弁護士会シンポ

 学校現場での日の丸への起立や君が代斉唱について考えるシンポジウムが7日、広島市西区の区民文化センターであった。広島弁護士会が主催し、約100人が参加した。

 講演した早稲田大の西原博史教授(憲法学)は、起立、斉唱を指示する校長の職務命令に関する昨年5月の最高裁判決に言及。判決が「思想、良心の自由を間接的に制約する面はあるが、許容できる」との初判断を示した点を挙げ「起立、斉唱を強制する必要があるのか。学校教育をするのは誰かが問われている」と批判した。

 続くパネル討論には、西原教授たち3人が参加。職務命令に反して戒告処分を受けた県高教組の門長雄三書記長が「軍国主義への反省に立てば、教育者として起立や斉唱はできない」と主張した。

 池上忍弁護士は「職務命令を支持する立場を代弁する」と前置きして「式の整然さを保つために必要。日の丸や君が代の敬愛まで強要していない」と反論した。(藤村潤平)

(2012年7月8日朝刊掲載)

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