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オスプレイ 岩国搬入「許さぬ」 市民団体の集会で声明

 垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの米海兵隊岩国基地への先行搬入などに反対する緊急集会が6日夜、岩国市民会館であった。市民ら約70人が参加し、岩国搬入や米軍普天間飛行場(沖縄県)配備に反対する緊急声明を採択した。(堀晋也)

 市民団体「住民投票の成果を活かす岩国市民の会」主催。緊急声明は、オスプレイについて、事故が相次ぎ危険極まりないとし、沖縄配備や岩国搬入を絶対許さないとする内容。7日、野田佳彦首相や森本敏防衛相宛てに郵送した。

 集会では、基地監視団体「リムピース」の頼和太郎さん(63)=千葉県=が講演し、「非常着陸時のオスプレイには構造的な欠陥がある」などと危険性を指摘した。参加した岩国市門前町の美術モデル業片岡あいらさん(28)は「岩国に搬入されれば、沖縄配備を経て、全国で訓練され、危険が広がる。無関心でいてはいけない」と話していた。

市長、訪米取りやめ 姉妹都市記念式典

 岩国市の福田良彦市長は、姉妹都市提携50周年を記念して22~27日に予定していた米ワシントン州エベレット市訪問を取りやめる。垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが24日ごろ米海兵隊岩国基地に到着する見通しのため、渡米を断念した。

 オスプレイの岩国先行搬入に反対姿勢を示している福田市長は「どうなるか分からない状況で、岩国に残って対応しなければならないと考えた」と述べている。

 訪問団には、福田市長の代理で佐倉弘之甫教育長が加わる。市議会議長や岩国商工会議所会頭らと、エベレット市である記念式典に出席する予定。オスプレイ12機を載せた民間輸送船は1日に米本土を出港、岩国基地に向かっている。(堀晋也)

(2012年7月8日朝刊掲載)

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