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真珠湾戦死の少尉 慰霊 浜田 参列者、首相訪問に期待

 真珠湾攻撃から75年となった8日、特殊潜航艇の搭乗員として攻撃に参加し、現地で亡くなった佐々木直吉少尉の慰霊式が、出身地の浜田市上府町であった。不戦を誓う参列者たちからは、安倍晋三首相が今月下旬に予定する真珠湾訪問を歓迎する声が上がった。

 生家跡近くの顕彰碑前で戦争経験者や市民たち32人が黙とうし、献花した。「顕彰碑を守る会」の小松原基(もとい)副会長(68)が「28歳の尊い命をささげた佐々木少尉を忘れることなく、み霊が安らかに鎮まることを祈る」と式辞で述べた。

 志波健二相談役(79)は閉式のあいさつで、安倍首相の真珠湾訪問に触れ、「これを機会に日米が和解することが世界平和につながる」と述べた。

 細川末喜事務局長(86)は「両国が今まで以上に友好を強めて平和への貢献を」と期待。自身の海軍時代を振り返り「佐々木少尉に続けと教えられ、今では考えられない時代だった。二度と戦争を起こさないよう若い人たちには歴史を学んでほしい」と願っていた。(森田晃司)

(2016年12月9日朝刊掲載)

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