被爆樹木テーマ 優秀賞 五日市高放送部 広島県コンクール2作品
16年12月9日
広島市佐伯区の五日市高放送部が、被爆樹木をテーマにしたラジオ番組と短編映像の2作品で、県高校放送文化コンクールの優秀賞を受賞した。「廃きょを生き抜いた木は復興のシンボル。若い世代が原爆を学ぶ契機にしてほしい」とメッセージを込めている。
各5分の作品。放送部が毎年取り組む平和学習の一環で、今年は1、2年生5人が市内の被爆樹木を巡った。
ラジオ番組の題名は「イチョウノキヲク」。爆心地から約1・1キロの中区寺町の寺院報専坊にあるイチョウを取り上げた。
被爆した当時の住職が、体調不良に苦しみながら連日、原爆死没者の葬儀をしたことを紹介。1カ月後、木にもたれるように倒れて息を引き取った住職の生きざまを軸に、木を守り続けた遺族の心情を伝える。
短編映像の「カイヅカイブキは奏でる…」は中区の千田小校庭にあったカイヅカイブキが題材。2014年に枯死し、伐採した木材を利用して楽器のパンフルートに生まれ変わった。経緯を報じる新聞記事を読み、楽器の制作者や演奏する児童にインタビューした。
部長の2年石井七瀬さん(17)は「被爆地の高校生として、原爆の記憶を未来につないでいきたい」と力を込める。
両作品は、来年1月28、29の両日、中区の市青少年センターである中国大会に県代表作品として上演される。入場無料。(栾暁雨)
(2016年12月9日朝刊掲載)
各5分の作品。放送部が毎年取り組む平和学習の一環で、今年は1、2年生5人が市内の被爆樹木を巡った。
ラジオ番組の題名は「イチョウノキヲク」。爆心地から約1・1キロの中区寺町の寺院報専坊にあるイチョウを取り上げた。
被爆した当時の住職が、体調不良に苦しみながら連日、原爆死没者の葬儀をしたことを紹介。1カ月後、木にもたれるように倒れて息を引き取った住職の生きざまを軸に、木を守り続けた遺族の心情を伝える。
短編映像の「カイヅカイブキは奏でる…」は中区の千田小校庭にあったカイヅカイブキが題材。2014年に枯死し、伐採した木材を利用して楽器のパンフルートに生まれ変わった。経緯を報じる新聞記事を読み、楽器の制作者や演奏する児童にインタビューした。
部長の2年石井七瀬さん(17)は「被爆地の高校生として、原爆の記憶を未来につないでいきたい」と力を込める。
両作品は、来年1月28、29の両日、中区の市青少年センターである中国大会に県代表作品として上演される。入場無料。(栾暁雨)
(2016年12月9日朝刊掲載)