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医師会の協力に期待感 放影研移転 広島市、議会で答弁

 日米両政府が共同運営する放射線影響研究所(放影研、広島市南区)の移転問題で、市総合健康センター(中区)への移転入居案を進める市は9日の市議会一般質問で、センターを共同所有する市医師会がスペース確保に協力するよう、期待感を示した。「早期移転を目指し努力したい」と強調した。

 市は停滞している移転問題の打開へ、センター内にある市医師会の「臨床検査センター」に転出してもらい、空いたスペースに放影研が移る案を構想。11月25日に市医師会へ協力を依頼している。

 一般質問に答えた市健康福祉局の川添泰宏局長は、市医師会側から「前向きに検討したい」との回答があったと説明。「合意を得られれば、移転先として厚生労働省に提示し、関連予算の早期計上を働きかけたい」と述べた。厚労省や放影研の前向きな検討にも期待した。

 市の案では、臨床検査センターは、市医師会が検討している新医師会館への移転を念頭にしている。市医師会は年明けにも、会館の建て替えを検討する内部の委員会で本格的な議論を始めるという。(和多正憲、長久豪佑)

(2016年12月12日朝刊掲載)

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